田中真衣(白梅学園大学子ども学部・教授)

その他

日本社会から子どもの虐待をなくすことに貢献したいと思い、この道を歩んできました。すべての子どもがしあわせに大人になれることを願っています。そのためには、子育てしている親御さんへの支援が大切です。この社会で家族支援を適切な形で提供できるよう、政策システム研究と教育、実践活動を行っています。 

経歴:日本赤十字社東京都支部に児童指導員として勤務した後、英国にて社会政策学修士号を取得。その後上智大学院で学び、上智社会福祉専門学校に勤め、厚生労働省にて障害福祉専門官を経て現職。博士(社会福祉学)。

    

2007年に子育て家族支援SomLicを立ち上げました。虐待予防のためのペアレント・トレーニングの開発と地域での開催を約20年実践し続けてきています。2022年に改正された児童福祉法で新たにできた「親子関係形成支援事業」創設にも協力してきました。
SomLicペアレント・トレーニングは子育て支援に携わる関係者の信頼を得てきており、現在複数の自治体で採択され実施されています。このプログラムを実施できるファシリテーターの養成も積極的に行っており、依頼があれば各地に赴いて開催しています。一定の経験がある保育士、幼稚園教諭、相談支援専門員、小児科医、保健師、行政職員等の方々がファシリテーターとして活躍されています。今後も、子育て支援の現場で働く専門職者の方々が苦労される保護者支援についてもサポートしていきたいと考えています。


SomLicペアレント・トレーニングの
開発・プロデュース

 

SomLicペアレント・トレーニングは、子ども自身の性格に注目するのでなく「行動」に着目し、その行動を変容するための技法を学んだり、親自身の感情のコントロールスキルを身につける事を目的にしています。また、具体的な養育スキルを学ぶだけでなく、パートナーとの関係づくり、受講者同志の仲間作りなどにも効果があります。プログラムは、90分×6回+フォローアップ1回の計7回講座で、認定されたファシリテーターの下で、講義、グループワーク、ロールプレイなどで構成されています。
【参加者の声】
・「自分の子育てに軸が持てるようになった」
・「叩いたり怒鳴ったりしなくなった」
・「ペアトレで練習したので、落ち着いて子どもに伝えられるようになっている。日々の子育てが俯瞰して見られるようになっている。そのおかげで、子どもたちにやさしくなれていることが大きい。」


子育て支援関係者のための
ファシリテーター養成講座

 

SomLicのペアレンント・トレーニングは、子育て支援現場の方々が活用しやすいことにも重きを置いて、開発しました。
プログラムを進めていくのはファシリテーターです。ファシリテーターは資料を使って知識や技術を一方的に伝えるのではなく、親御さん自身が自ら考える事を促したり、メンバー同士の関わりで気づきがあるようなグループ形成をサポートします。台本やワークシートもあるので、それら教材の使い方も練習します。
福祉・教育・保健・医療分野で、子育て支援・教育等に携わっている専門職の方を対象にした養成講座は2日間(3万円)です。講座が終了し、認定されると、プログラムを実施するにあたり必要な教材やデータをすべてお渡しします。その後、認定されたファシリテーターは、自分の所属する保育所や子育て広場など地域でSomLicペアレント・トレーニングを開催できます。
 
問い合わせ先:somlic.gm@gmail.com


行政やNPO、専門職が協働していく
地域づくりを研究

 

子育てをサポートするために必要なのは、地域での協働です。研究テーマは、行政とNPOの協働を促進させるための政策研究を行い続けています。厚労省では医療的ケア児等の政策立案に携わったため、医療的ケア児支援政策を事例として研究しています。
 
著書
▶︎『パートナーシップ政策ー福祉サービス供給における行政とNPOの関係』みらい 2020年
 
▶︎『感情にふり回されない子育てー親子が変わるSomLicペアレント・トレーニング』佼成出版 2023年
 
▶︎『医療的ケア児の保育ー実践から学ぶ共に育ち合う園づくり』中央法規、2024年
 
▶︎『地域協働づくりの複合的政策デザイン– 医療的ケア児支援政策の構造分析から–』中央法規、2026年(秋発刊予定)   他多数