セーフティートークの活用~子どもの危機管理能力を育む~

コドモンカレッジでは、学童施設の指導員を対象にオンライン研修「セーフティートークの活用~子どもの危機管理能力を育む~」を開催いたしました。
一般社団法人キッズコーチ協会 専任講師 寺坂 尉弘先生に、思わぬ問題やトラブルに発展してしまうケースを予防し、子ども自身がリスクを未然に回避できる支援、セーフティートークの実践例についてお話しいただきました。
本ページでは、研修参加者から挙がった寺坂先生への質問とその回答をご覧いただけます。
Q&A
寺坂先生に、参加された方からの質問へご回答いただきました。
Q
時間を決め、全体で動くことがほとんどない場合の日々のセーフティートークの進め方のアドバイスがあればお願いします。
A
全体で動くことがほとんどなく、それぞれが思い思いに過ごすのみの日であれば、個別に対応するのは効率が悪くなってしまう可能性もあるので、やはり少しでも集まれる機会を作るところからかと思います。
これは、例えば、全員が入室した後やおやつのときなどに、全体に一度、
「今日は行事もなにもないよね。だから、みんなが好きな遊びがそれぞれできるよね。最高だね!さぁ、そんなときはみんなテンションも上がって、ウッキウキ!そこで気を付けることあるかな?」などと、セーフティートークをクイズのように行ってみましょう。
すると、「順番守る!」「けがしない!」「けんかしない!」「譲ってあげる!」など、いつも先生方がお話しされている注意などが、浸透しているお子さんから出てくると思います。
それを経て、
「ありがとう、そうだよね。そういったことをみんながひとりひとり考えてやってくれたら、ただただ楽しいだけの一日になるよね!まぁそれでも、困ったことや嫌なことがあるかもしれないから、そういったことがあったらどうする?」
「やめてって言う!」「先生に言う!」などが出てくると思います。
「そうだよね、友達に自分から言うのも大事だね。でも言えないときや、それでも嫌なことをしてきたら、先生に言う、が正解なんだけど、先生に、、、いつ言う?明日かな?5時間後とか?」などと言うと、「すぐ言う!」「その時言う!」と言ってくれると思います。
そこで、
「その通り、すぐって言うのが大事なんだ。そのときに言ってくれれば、先生たちも間に入って助けます。話を聞くからね。お友達もその時だったら覚えているかもしれないけど、時間がたつと忘れてしまうかもしれないからね。すぐに言ってね!」という流れはいつも話しています。
もちろんこれはほんの一部ですが、基本的な心掛けとしては、「何かが起こっているとき、起こった後」ではなく、「何かが起こる前、始まる前」に布石として伝えるのがセーフティトークの効果なので、積極的に行ってみましょう。
Q
個々の家庭環境により異なる「子どもの温度差」を感じます。そのようなときは個別対応で向き合うよう心掛けていますが、現場では配置する人財にも限りがあり、難しいなと思ってしまいます。誰もが居心地の良い環境づくりのための工夫点があれば教えてください。
A
まずは、個別対応で向き合うよう心掛けている、というマインドが素晴らしいですよね。
おっしゃるように、十人十色、千差万別ですよね。
詳しい状況がわかりかねますし、「温度差」という意味を誤認識していたら申し訳ございません。
私なりに考え回答します。
まず、しっかりとルールを守っている、時間を守っている等、マナーや生活態度が良い児童にスポットライトを当てることから始めるといいかもしれません。
大人が一方的に伝えるのではなく、良いお手本を見つけて、みんなと同じ小学生が、同じ学年の子がやっている姿というのは、お手本にしやすいと思います。その勢力を増やしていくということです。
割れ窓理論はご存じでしょうか。調べてみてください。
どうしても、居心地が悪くなる原因の子どもの行動が恒常的であればあるほど、その数が多ければ多いほど、「あ、ルールって破っていいんだ」「ふざけていいんだ」という勢力が拡大し、しっかりやってくれる子が過ごしにくいですし、報われません。
そういったしっかりできている子に「ミニ先生」のように役割を持たせるのも良いですが、その子の負担になってしまったり、優位に立った感じになってしまい、他の子への言葉がきつくなったりする可能性もありますので、あくまでも自然に、できている子をほめる、ということでかなり状況は変わってきます。
そこで、守ってくれたり状況がよくなったりした場合は、即座に承認してあげてください。
「あの子はできているけど、君は?」のような表現は、人と比較しているようになってしまうので、NGです。
そもそも論ですが、私はいつも4月1日に全員を一か所に集めて、職員として、この施設としての方針をすべて話します。
集団生活だから思い通りにいかないこともあること。ルールがなぜ存在しているか。守ってほしいことを全員が守ってくれるまで、とことん話します。しかし、話しているときはもちろん遊べなくなるから、遊ぶ時間が減ってしまう。そうしたくない。みんなには遊んでほしいから、守ってほしい、などのことをある意味「宣言」をして、新しい1年を始めているのも大きいかもしれません。
まとまらず申し訳ございませんが、それぞれの子どもの状況もあると思いますので、
人財(財という表現が素敵ですね!)がいるときは、おっしゃるように個別対応をしてあげてほしいと思います。
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研修では、リスクを予防するセーフティートークの詳細、有効な場面や事例について解説いただいています。
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