事例でわかる 「個性」を輝かせるための教育~ライオンのロールケーキをつくろう~

ライブ研修「未就学児からのプログラミング教育~保育現場での新たな学びの実践から~」では、認定こども園さくらの堀昌浩園長に、個性を輝かせるための教育について事例とともにお話しいただきました。

本ページでは、研修から抜粋した「ライオンのロールケーキ」の事例をご覧いただけます。

<事例>ライオンのロールケーキをつくろう

①きっかけ

自由画帳に絵の具やクレヨンで絵を描き、「ライオンのロールケーキ」という物語を作りたい!絵本をつくりたい!と言い出した子どもたちがいました。

②課題の解決を考える

ところが、ロールケーキの絵がうまく描けない。そこで、子どもたちは考えます。

・園内のカフェで本物のロールケーキを見せてもらおう!

・iPadでロールケーキの作り方を調べてみよう!

③発見・気づきから広がる

自由画帳にロールケーキの絵を描いているとき、ふと、クラスの子がiPadのアプリで図形を組み合わせて遊んでいる子がいることに気づいた子がいました。

「あれを使えば、ライオンのロールケーキの絵を動かせるかもしれない」と考えます。

・iPadでライオンのロールケーキを描いたら、絵が動くかもしれない(仮定)
・アプリを使えば、自分たちで「ガオー」と言わなくても、自動で「ガオー」が言わせられるかもしれない(仮定)
・自由画帳では失敗したら最初から描きなおしになるけれど、iPadだったら「一つ戻る」ができる(気づき)

④難しくてできないときは、かんたんそうなところからステップ

iPadのアプリで「ライオンのロールケーキ」の物語を描くのは難しく、なかなか進みません。そこで、子どもたちはまた考えました。
まず最初は、かんたんそうな絵本をマネして作ってみよう!!

・別の絵本をマネして作ってみる
・完成したら、「ライオンのロールケーキ」が作れる自信がわいた
・「ライオンのロールケーキ」制作再開し、完成へ…!

この一連の事例からは、子どもたちが「これをするにはどうしたらいいのか」を自分たちで考え、さまざまな気づきを取り入れながら、「これを使えばこれができる」を発見し、新しいものをつくり出していく過程が見られます。

未就学児からのプログラミング教育というと、「まだ早い」と眉をひそめる方もいますが、きっとその方は、プログラミング教育=ICT機器の使い方を教えることだと考えているのではないでしょうか。

プログラミング教育とは、「個性」を輝かせるための教育です。

子どもが遊びのなかで、より面白くするためにはどうしたらいいのかという課題解決のために考え、行動し、発見する。そのなかの手段のひとつにICT機器という選択肢もあるということです。

子どもは、遊びをもっと楽しくするためにどうしたらいいのかを考えられる力を持っています。

オリジナルの遊びを生み出し、遊びを発展させるツールとして、ほかのおもちゃと同じようにICT機器やプログラミング玩具を保育室に用意しておけば、使い方は子どもたちが自ら考えます。
自ら発見したことを発展させ、なにかを達成させる経験は、子どもたちの自己肯定感を高め、自分らしく生きること、他人を尊重できる人格形成へとつながります。子どもたちが自分の力で主体性をもっていきていく、そのなかのひとつの取り組みが、未就学児からのプログラミング教育なのです。

見逃し配信のご案内

ライオンのロールケーキのほかにも実践事例を紹介いただいた認定こども園さくらの堀昌浩園長の研修「未就学児からのプログラミング教育~保育現場での新たな学びの実践から~」は、見逃し配信でご視聴いただけます。

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