発達支援は誰にするの? ~子どもの「できた」「わかった」を引き出す支援~


コドモンカレッジでは、オンライン研修『発達支援は誰にするの? ~子どもの「できた」「わかった」を引き出す支援~』を開催いたしました。
 就労支援、幼児教室・学習塾などの教育サービスを提供している株式会社LITALICOの永塚 健先生に、発達支援が必要な子どもの考え方、具体的な支援の仕方についてお話しいただきました。



本ページでは、研修参加者から挙がった永塚先生への質問とその回答をご紹介します。

Q&A

講義内でお話しがあった、子どもの素敵な行動を引き出す「その子に合った事前の工夫」について具体例を教えていただきたいです。

たとえば、
指示を、最後まで聞く、理解することが難しいお子さまには手順を1から順番に文字や写真で貼っておく。
他のことが気になってしまうお子さまには、目線を合わせる、気になるものを隠すなど「衝動性があり聞けない」「注意散漫で聞けない」と個の要因に焦点をあてすぎず、環境を変えることが大切です。
声の大きさや気持ちの浮き沈みなど目に見えないものは視覚化する・定量化することで理解を促すことも大切です。
視覚化以外にも口頭でお伝えする際には、「話すことは3つです」と全体像から伝えることで見通しが立ち、最後まで聞くことができる場合があります。
また「しっかり」「ちゃんと」「そんなやり方では」など度量を表す表現や状態を表す表現はあいまいになりがちで、指示を聞いていても行動に移せないことがあります。

具体的、かつ定量的に伝えることも大切です。

たとえば、
◆お風呂上りにしっかり身体を拭いてね
 →30数えながら頭を拭こうね
 →水滴がなくなるまで拭こうね
◆はさみを使うときに紙をそんな持ち方(刃に近い位置)をしたら危ないよ
 →逆の手は、紙の端を持とうね(シールや目印があるとなおよい)

保育士や教員、保護者にとっても、過度な無理や負担がない程度でいろいろな工夫ができるといいと思います。
発達障害の診断の有無や、大人・子どもに限らず、だれにとってもありがたいと思える整え方や伝え方を工夫できると、だれが視覚優位、衝動性があるなど気にも留めない社会になっていくと私個人は考えます。

あきらかに支援が必要と感じるお子さまを保護者から発達がゆっくりだからで済ませられ、支援に繋げにくい家庭との関わり方はどうしたらよいのでしょうか?みんなと一緒に活動することを望まれても、本人の意思に沿わず、しようとしない、難しいからできないなど、集団活動に難しさを感じています。

よくわかります。自分自身もそういう保護者の方と話す機会もありましたしLITALICOジュニアの事業所でも、私が関わる小学校や保育園でも同様な話を聞きます。

「障害受容ができていなくて、保護者としてどうなんだ?」
「子どものためを思ってないのではないか?」

など厳しい声が聞こえてくることもあります。これは、講義内でもお伝えした個人攻撃の罠でもあると思います。
私の考えとしては、子育てに対する保護者自身の考え方をそもそも強く持つことや、共同支援者である保育士や先生の意見も受け入れながら持っている考えを変更する、更新することは、とても難しいことだと思います。
質問者の方が、悩まれていること自体が正解なのではないかと私は考えます。

「子どもにとってはこういう環境がいいのかも。」「でも保護者はゆっくりだから様子を見ますという考え……。」
「協力してもらえると子どものためにもなるのになぁ。」「でも保護者もそんなすぐに考えを変えたり、決断はできないものだよな。」
といった具合に、どちらも大切なものを抱えながら、保護者にもそれとなく難しさや○○するのはどうですかと提案をし、その保護者に寄り添うプロセスの中で保護者自身が少しずつ考えを更新したり、新しい考えのもとかかわり方を変えたりしていけるといいと思います。

コドモンカレッジ事務局より

発達の気になる子どもの保護者への対応は、2025年6月5日に「気になる子どもの保護者支援~子どもの「困り」に気づいてほしい、と焦っていませんか?~」にて、大阪公立大学の木曽陽子先生にお話しいただきます。どなたでも無料でご視聴いただけますので、ぜひご参加ください。

見逃し配信のご案内


「発達支援は誰にするの? ~子どもの「できた」「わかった」を引き出す支援~」は、見逃し配信でご視聴いただけます。

発達支援が必要な子どもの考え方、具体的な支援の仕方について解説いただいています。

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https://webinar.codmon.com/vod/582

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