新人が育つ指導のコツやポイント~保育の基本スキルとチーム力・人間関係力を育てるために~

コドモンカレッジでは、リーダーコミュニケーションをテーマにオンライン研修「新人が育つ指導のコツやポイント~保育の基本スキルとチーム力・人間関係力を育てるために~」を開催いたしました。
鎌倉女子大学 准教授の浅井 拓久也先生に、保育の基本スキルを指導する方法や、仕事の進め方、チーム力・人間関係力を育てる指導についてお話しいただきました。
本ページでは、研修参加者から挙がった浅井先生への質問とその回答をご覧いただけます。
すでにリーダーとして活躍されている方、はじめてリーダーを任された方はぜひ参考にしてください。
Q&A
浅井先生に、保育者の方からの質問へご回答いただきました。
Q
「スキルを身につけるための心がまえ」について、他業界で働いたり、子育てを経て独学で保育士になられた先生への指導のコツやポイントがあれば教えてください。
A
まず、これまでの経験からこの園で生かせそうな知識や技術はないか、質問してみるとよいと思います。人は誰しも、他者から認められたいという気持ちや思いをもっています。ましてや、他業界からわざわざ保育をしようと思って参加、転職されたのですから、まずはどう指導するかではなく、相手の話を聞くのがよいでしょう。
そのうえで、園の方針ややり方を伝え、認識をすり合わせていくと、齟齬や行き違いを減らし、また新人も園の考えを受け入れやすくなるでしょう。相手に寄り添う、これは遠回りのようで、実は仲間を増やしたりチーム力を高めたりする近道です。
なお、子育てをしている経験を保育に生かしたいという場合は、やや注意が必要です。確かに、子育ての経験が保育に生きることはないことはありませんが、自分の子どもを育てることと、他者の子どもを、複数同時に、保育所で育てることは同じではありません。そのため、子育てと保育の違いを理解する必要がありますので、保育所保育指針を読み合ったりよく話し合ったりする必要があります。
Q
「いつも指示待ちで主体的に動けない」場合、主体的に動いてもらうにはどういうことを伝えたらよいでしょうか?
A
人が主体的に動くためには、①必要性(なぜそれをやるのか)、②やる気・意欲、③方法・やり方の3つがそろうことが大事です。新人が主体的に動けない場合、この3つのどれが抜けているかをまず見つけてください。そのうえで、抜けているものを踏まえた指導をすればよいでしょう。たとえば、やり方がわからなくて困っているなと思うのなら、やり方を教えたり、どうやってやろうと思っていた(る)のかを質問するのがよいでしょう。
Q
事例1の「保護者から昼寝をさせないでほしい」は保護者の愛情不足が原因の可能性があるとのことですが、保護者に伝えるのが難しい内容だとも感じます。浅井先生であれば、どのような表現で伝えられますか?
A
「最近、お子様と遊んでいますか?」とか、「もしかしてお母さんと遊びたいのかな?」のように、相手が気がつくような言い方をしていくのがよいでしょう。
あるいは、「以前にこんなケースがありました」として、親子の愛情不足が原因だったという他の家庭の例(架空の例)をそれとなく伝えるのもよいでしょう。他の家庭のケースと言いにくいのなら、研修会で聞いた事例としてもよいでしょう。
いずれにしても、根本的な原因を潰さない限り問題は残り続けるわけで、親は園に相談したのに解決してくれないと不満をもつようになるでしょうから、原因を一緒に探し、対応しようという言い方を重ねていくことが大事です。
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リーダーコミュニケーションをテーマにしたオンライン研修「新人が育つ指導のコツやポイント~保育の基本スキルとチーム力・人間関係力を育てるために~」は、コドモンカレッジにて見逃し配信でご視聴いただけます。
研修では、保育の基本スキルを指導する方法や、仕事の進め方、チーム力・人間関係力を育てる指導についてお話しいただきました。
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