【中堅保育士におすすめの研修】中堅保育士の役割

 
保育士として働き、経験年数が増えると「中堅保育士」と呼ばれる立場になります。
中堅保育士は新人保育士の頃より保育業務に余裕ができ、ベテラン保育士ほどの経験は積んでいませんが、どのような役割があるのでしょうか。
 
キャリアアップを目指している中堅保育士にとっては、今後の目標の立て方に迷う方もいるでしょう。
園内研修をとおして、中堅保育士の役割やキャリアアップに必要な内容を学べば、今後の目標が立てやすくなります。
 
そこで今回は、中堅保育士向け研修で伝えてほしい「中堅保育士の役割」について解説いたします。
中堅保育士の今後の目標についても紹介しますので、研修を行う際の参考にしてください。
 

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中堅保育士とは

 
研修では、まず中堅保育士について理解してもらいましょう。
 
中堅保育士とは、一般的に保育士経験がおよそ3~7年の方を指します。
3年目あたりからは、保育業務全般を理解し、先輩保育士から指示がなくても行動できるようになります。新人保育士の指導や後輩保育士の相談、クラス担任を任されることも増えるでしょう。
 
5年目以降になると、保育園の中心となって行事を進めるほか、学年主任も任されるようになります。
園長や主任保育士とともに、保育園全体を支え、保育の質を高めていることが求められます。
 

新人保育士との違い

 
中堅保育士について理解したあとは、新人保育士との違いを説明しましょう。
 
新人保育士とは、保育士経験がおよそ1~2年の方を指します。
多くの新人保育士が、保育の専門学校や短大などを卒業したばかりで、これから実践と経験を積んでいくところでしょう。
 
先輩保育士のクラス補助に入り、指導を受けながら保育業務や指導方法を覚え、自主的に行動できるようになることが目標です。分からないことは積極的に質問し、失敗を怖がらず挑戦する姿勢が求められます。
 

中堅保育士の役割

 
中堅保育士と新人保育士それぞれの特徴や違いが理解できたら、中堅保育士の役割について考える時間をつくり、発表してもらいましょう。ここでは、中堅保育士の役割の例を2つ紹介します。
 

保育士同士の橋渡し役

 
中堅保育士に求められる役割のなかで多いのは、保育士同士の橋渡し役です。
園長や主任保育士などの指示を、後輩保育士に分かりやすく伝えるためのサポートをします。
 
経験の浅い保育士では、ベテラン保育士の指示をすぐに理解できなかったり、質問するチャンスをつかめず悩んでしまったりする場合もあるでしょう。中堅保育士が指示内容を具体的に伝えられれば、後輩保育士の不安を解消することができます。
 
保育士同士の間に入るため気を遣う立場ですが、保育業務や保育園が見渡せる状態になってきた中堅保育士だからこそできる役割ではないでしょうか。
 

新人保育士の指導

 
新人保育士の指導も中堅保育士の役割のひとつです。指導を経験することで、中堅保育士の自覚が芽生える方も多いかもしれません。
新人保育士の手本となる責任から、自身の保育を見直すきっかけになるでしょう。
 
さらに指導経験が自信につながり、保育のモチベーションが上がる効果も期待できます。中堅保育士はベテラン保育士と比べれば経験が不足していることもあるでしょう。だからこそ、新人保育士の指導をとおして自身の課題を見つけ、学ぶ姿勢を持ち続けることが大切といえるでしょう。
 

 

中堅保育士の今後の目標「キャリアアップ」

 
役割を理解してもらったら、今後の目標を考えていきましょう。
目標の例として、キャリアアップ研修を受け新たな役職を目指すことが挙げられます。
 
キャリアアップ研修は、保育士の離職率低下を目的とした、政府による処遇改善制度による取り組みのひとつです。保育士のキャリアはクラス担任や主任保育士、園長が一般的だったことに対し、2017年4月に新しく以下の3つの役職が追加されました。
 
・職務分野別リーダー
・専門リーダー
・副主任保育士
 
キャリアアップ研修により、中堅保育士が段階的にキャリアを積み、専門知識を学ぶ機会を増やすことができます。中堅保育士が新たな役職につくことで、給与などの処遇改善が期待でき、離職率低下にもつながるでしょう。勤務環境の改善を図ることも目的としており、多くの園での導入が期待されています。
 
保育業務があるなかで研修時間を確保することは簡単ではありません。キャリアアップ研修は新しい制度のため、まだまだ導入する園も少ないのが実情です。
しかし、キャリアアップ研修により、中堅保育士のキャリアアップや今後の目標の幅が広がったといえるでしょう。
 
キャリアアップ研修は、役職によって受講対象者がキャリアアップの条件が異なります。役職ごとに解説いたします。
 

職務分野別リーダー

 
職務分野別リーダーは、ひとつの専門分野のリーダーとして保育現場でスキルを活かすことができます。専門分野は以下6つのなかから選択します。
 
・乳児保育
・幼児教育
・障害児保育
・食育・アレルギー対応
・保健衛生・安全対策
・保護者支援・子育て支援
 
職務分野別リーダーになるには、保育経験年数がおよそ3年必要です。
担当する専門分野ひとつにつき15時間以上の研修を修了したあとは、職務分野別リーダーの発令を受け、月額5,000円の手当が支払われます。
 
中堅保育士が役職に就きやすくなったほか、専門知識を学ぶことで保育のスキルアップにも繋がります。中堅保育士のキャリアアップとして、最初の目標にするといいのではないでしょうか。
 

専門リーダー

 
専門リーダーは、キャリアアップ研修で学んだ専門知識を活かし、保育現場のスペシャリストとして質の高い保育や後輩の指導を行います。
 
職務分野別リーダーは6つの専門知識からひとつを選んで受講するのに対し、専門リーダーは4つの研修を受けなければなりません。さらに、専門リーダーになるには7年以上の保育経験と、職務分野別リーダーを経験していることが条件になります。
 
専門リーダーは、職務分野別リーダーを経験した次の目標として、キャリアアップを目指す中堅保育士向けの役職といえるでしょう。4つの分野で合計60時間以上の研修を修了し、専門リーダーの発令を受け、月額4万円の手当が支払われます。
 

副主任保育士

 
副主任保育士は、主任保育士の補佐をしながら新人保育士や後輩保育士の指導を行います。
保育業務だけでなく、保育のサポートや行事の運営、教材管理や保護者・地域への対応など、主任保育士の多岐にわたる業務を支える役割があります。そのため主任保育士や園長へのキャリアアップを目指す人が目標とする役職といえるでしょう。
 
保育現場が中心の職務分野別リーダーや専門リーダーと違い、副主任保育士は保育園全体のマネジメントも行います。副主任保育士になるには、専門リーダー同様、7年以上の保育経験、職務分野別リーダーを経験していることが条件になります。これに加え、保育士の指導を行うので「マネジメント研修」の受講が必須となります。さらに専門分野を3つ受講し、合計60時間以上の研修を修了することで副主任保育士の発令を受け、月額4万円の手当が支払われます。
 

 

まとめ

 
保育業務を支える中堅保育士は、3~7年程度の経験を持ち、新人保育士とベテラン保育士の中間に位置します。新人保育士や後輩保育士の指導や相談に乗ったり、ベテラン保育士との橋渡し役になったりと、自身の保育業務に加えて神経をつかう立場かもしれません。中堅保育士として経験年数が増えれば、クラス運営だけでなく学年主任など全体を把握する役割も任されるでしょう。
 
キャリアアップ研修により主任保育士や園長以外にも新たに3つの役職が加わり、キャリアアップの幅が広がり、中堅保育士が今後の目標を立てやすくなったといえます。専門知識を身につけながら段階的にキャリアアップをすることで、給与面の処遇改善や離職率低下が期待できます。
 
中堅保育士が新たな役職に就き現場で活躍すれば、保育園全体の保育の質の向上にもつながるでしょう。キャリアアップ研修を目標の例として、中堅保育士の役割や今後について考えるために研修を行いましょう。
 

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