【例文あり】保育士の研修報告書の書き方とは?

保育士の研修とは

 
保育士研修の種類と内容は幅広くさまざまです。
 
保育士研修の種類は、園内で行う「園内研修」と、外部に出向く「外部研修」があります。研修内容は、「子どもの発達について」「保育士としての接遇」「他保育士の指導方法」など、子どもに関することから保育士自身のことまで、さまざまな内容があります。
 
どんな研修でも参加する共通のねらいは、「研修に参加して終わりではなく、学んだことを日々の保育にどう生かしていくか考えていく」ということだと思います。

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では、研修内容について、どのようにまとめていくのが良いのでしょうか。
いくつかポイントをお伝えしたいと思います。
 
 

保育士の研修報告書の書き方 

 研修報告書に必ず、記入する内容とは?

 
一般的な報告書に必ず記入する内容は以下のようなものになります。
 
➀研修名、講師名
 
受けた研修の名前、講師の先生の名前を記入します。
複数回に渡って、受講する研修は全〇回のうちの何回目なのかも記入しておくとわかりやすいでしょう。
 
②研修会場
 
自園以外で研修を受ける場合は、研修の会場名を記入します。
 
③日付
 
研修を受けた日付を記入します。可能であれば、時刻も記入しておくと、わかりやすいでしょう。
また、報告書によっては、研修日と記入日、それぞれの日付を記入する欄があることもあるので、確認して記入しましょう。
 
④研修内容、概要
 
研修の内容、概要を記入します。研修内容について、全てを記入する必要はありません。
まずは、研修全体の大まかな要点を箇条書きにします。
そして、自分が研修を受けた中で、最も印象を受けた点だけ、細かに内容を記入できるといいでしょう。印象に残った点が伝わりやすくなります。
研修報告書の記入欄は限られていることがほとんどです。要点をまとめずに、研修全体の内容を記入するのではなく、自分の中で「印象に残った箇所」をまとめることが大切です。その点を意識できると、まとまりのある研修報告書になるでしょう。
 
⑤感想
 
感想は、自分の思ったことを素直に書きましょう。「共感できたこと」「反省したこと」「もっと理解を深めたいと思ったこと」などを書くといいでしょう。また、「わからなかったこと」「難しかったこと」もはっきりと記入することで、今後どのような研修への参加が適しているのか、次回参加する研修の参考にもなります。
 
「良かった」「楽しかった」などの簡単な言葉で終わらせるのではなく、どんな部分にどう思ったのか、具体的な感想を記入できると良いでしょう。
 
 

園内研修の報告書の書き方のポイント

園内研修とは?

 
園内研修とは、簡単に言うと、字のまま「(保育)園内で行う研修」のことを示します。
園内研修といっても形はさまざまで、例を出すと以下のようなものがあります。
 
●研修のテーマに沿って、指名された保育士が全体に向けて発表を行う
●園内でグループを作り、年間を通して、テーマについてそれぞれのグループごとに各自で勉強をする
●講師の先生を招いて、園内で研修を行ってもらう
 
簡単に例を出しただけにはなりますが、保育園によって、園内研修の形というのはさまざまです。
 
関連記事:園内研修とは?主な実施方法とテーマ例を紹介
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園内研修のメリットとは?

 
様々な形のある園内研修ですが、共通したメリットに以下のようなものがあります。
 

➀ 保育士全体で共通認識を持ちやすくなる。

 
園内の保育士みんなが同じ内容の研修を受けることで、共通の認識を持ちやすくなります。また、講師の先生をお招きした場合は、今の園の現状に合わせた研修内容のことがほとんどです。課題も明確になりやすく、問題点に対して、早期に改善できます。また、講師の先生から、直接アドバイスを頂くことができます。
 
 

② 体への負担も少なく、多くの保育士が参加することが出来る。

 
研修会場への移動時間がない為、時間調整をしやすいというメリットがあります。仕事後の疲れた体で慣れない場所に出向く必要がないのです。また、研修に参加するために、大幅なシフトの変更や、研修に参加する保育士の代わりに残業をする必要もなくなります。
 
 

研修報告書を書く時に気を付けるポイントは3つ!

 
研修報告書を記入する時、1度、行き詰ってしまうと大変ですよね。
 
ここでは、講師の先生をお招きして行う園内研修を例にして、研修報告書を書く際に記入しやすくなるポイントをご紹介したいと思います。
 
 

ポイント➀ 園内研修を受けて普段の自分の保育をどう感じたかを記入する

 
ここで大切なことはただ感想を述べるのではなく、普段の自分の保育を振り返り、感想を述べることが大切です。
 
講師の先生を招いて研修を行う理由は、保育園全体で考えていきたい課題があることがほとんどです。共通認識を持ってもらいことがあるから……と、考え、園内研修を行っている場合、研修を行うと決めた管理職は、普段の保育を振り返って欲しいと考えているはずです。
 
その点に着目して、感想を述べるだけで、大きく印象は変わります。
 
 

ポイント② 研修内容を今後の保育にどう生かしていきたいのかを記入する

 
感想を述べた次に大切なことは、研修内容から、何を感じ、日々の保育にどう活かしていこうと考えたかです。
仕事の一環で研修を受けるということは『思った』で終わらせてはいけません。
『こう思ったため、こうしていきたい』といった、次に生かしていくための具体的な内容を記入するようにしましょう。
 
 

ポイント③ 研修内容を理解できたかを記入する

 
最後に、今回の研修内容をしっかりと理解できたかということも記入できると良いでしょう。
 
園内研修は外部研修と違って、年齢も経験年数もバラバラの保育士みんなで、同じ内容の研修を受けます。
 
共通認識は持ちやすいかもしれませんが、新人の保育士にとっては難し過ぎる内容の時もあります。逆に経験の少ない保育士に合わせ過ぎて、内容に物足りなさを感じる保育士もいるかもしれません。
 
そんな時は、『○○の説明が良くわからなかった』『○○の内容はすでに知っており、もう少し深い話を聞きたかった』など、記入しても問題ありません。
 
次回、園内研修の行う際の参考になるため、時には自分の理解度について記入することも大切です。
 
 

園内研修報告書の例文

 
以下は園内研修の研修報告書の例文になります。
 
保育士みんなが同じ研修を受けているため、研修内容も印象に残った内容に絞り、簡潔に記入します。感想は自分の保育を振り返りながら、研修内容を明日からどう生かしていくのか、具体的に記入できるといいでしょう。
 


研修報告書

【記入日】○月×日(○)

【氏名】田中あかり 

                    

【研修名】

     乳児期の発達と保育環境について(園内研修)                

【講師名】 

   ○○短期大学教育学部 ○○××先生

                   

【研修日時】              【研修会場】

×月○日(×)18:00~20:00                  ○△保育園         

【研修内容、概要】

・乳児期の発達とは

・保育環境の重要性について

・発達に合わせた環境作りとは

実際に現在の保育室を見て頂き、アドバイスをもらった。また、子どもの人数に対しての玩具の数や、それぞれの子ども達の発達にあった遊びが保証されているかなども実際の保育室の写真を見ながら、一緒に確認した。環境を整えていくことで、日々の保育がどう変わっていくかというお話もあった。また、○○××先生がこれまで、見てきた他園の環境の写真と比較しながら、良い点と今後の課題についてディスカッションも行った。
 

【感想】

実際の写真を見ながら、お話をして下さるので、とても分かりやすかった。 また、おままごとコーナーについては、環境を整えていく必要性を感じていたが、なかなかか整えることができていなかったので、色々とアドバイスを頂き、できるところから環境を変えてみようと思った。明日から、急に数多くの玩具を設置することは難しいが、子ども達が遊びこむことができるよう、棚の配置など工夫しながら、さらにコーナー分けをしていきたいと思った。

また、他園の写真と比較することで、新しい遊びや保育環境を取り入れていく参考になった。今回は乳児期の話がメインだったが、次回は幼児期の発達に見合った環境設定や、異年齢保育の際の環境設定についてなど、もっと幅広くお話を聞きたいと思った。
 
 


 
外部研修の報告書の書き方のポイント

外部研修とは?

 
外部研修とは、自らが外部(研修会場)に出向いて受ける研修のことを指します。(外部講師を園内に呼ぶ研修を外部研修と指すこともありますが、ここでは外部に出向く研修を外部研修としています。)
 
この場合、保育のシフトや、研修費などの調整の必要があることから、各園から、1~2名など、少人数での参加になることがほとんどです。
研修の種類にもよりますが、1回きりの完結型ではなく、複数回に渡って、何度か研修を受けるものもあります。
 
また、様々な地区の保育士が集まることから、研修会場では色々な保育士と意見交換をすることもでき、園内研修では得られなかった情報や経験を積む機会になります。
 
※外部研修:園外研修とも呼びます
 
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外部研修の報告書の書き方のポイント

 
外部研修の報告書を書く時に気を付けるポイントは4つ!

 
基本的に園内研修の時と抑えるポイントは似ていますが、ここでは外部研修のときにプラスして意識できると良いポイントについてご紹介したいと思います。
 
 

ポイント➀研修の具体的な内容を記入する

 
保育園の代表として受講している場合、研修で学んだ内容を自園に持ち帰り、他の保育士に知らせる必要があります。なぜなら、保育園が研修費を出してくれ、参加していることがほとんどだからです。
 
研修に行っていない保育士に、しっかりと今回の研修内容が伝わるよう、箇条書きでも良いので、具体的な研修の内容について書きましょう。
 
 

ポイント②研修で学んだ内容で自園に生かせるものはあったか記入する

 
ここからが最も大事なポイントになります。外部研修では、講師の先生が写真や参考資料を使って、具体的な例をお話してくれることが多くあります。
 
実際の例を参考にして、自園ですぐに生かせるものはあったかを具体的に記入すると、他の保育士もイメージがしやすくなるでしょう。
 
 

ポイント③他園の保育士と交換した意見も大切

 
研修の形式によっては、研修の後半にディスカッションする場面もあると思います。
 
その内容にも簡単に触れながら、報告書を書くと良いでしょう。講師の先生のお話も大事ですが、実際に他の現場(保育園)で働いている保育士からはまた違った視点からの話が聞けるかもしれません。違った視野から物事を考えるヒントが隠されていることも多々あります。
 
意見交換の中で、印象に残った話があれば、そちらも記入しておくと良いでしょう。
 
 

ポイント④ わかりやすい参考資料はコピーして、研修報告書と一緒に綴じる

 
研修報告書だけで、報告することが難しい時には、実際に研修で使用した資料のコピーを添付しましょう。文章だけで伝えることが難しい話は、資料を添付し、『研修資料参照』と記入するだけで、わかりやすくなります。また、場合によっては、研修報告書を作成する時間の短縮にもなります。
 
ただ、資料の原本は提出しないように注意が必要です。今後、研修内容について振り返る機会もあると思います。自分の研修資料は渡さずに必ず資料のコピーを提出するようにして下さいね。
 
 

外部研修報告書の例文

 
以下は外部研修の研修報告書の例文になります。
 
研修を受けていない他の保育士に研修内容を伝えることを意識して記入できると良いでしょう。内容が多くて、まとめきれない時には頂いた資料を添付し、上手に使いながら、報告書を記入していくと良いでしょう。
 
 


研修報告書

【記入日】×月×日(×)

【氏名】田中あかり

               

【研修名】

     配慮児と保護者支援について(外部研修)                

【講師名】 

   ○○大学教授 ××○○先生

                   

【研修日時】              【研修会場】

×月○日(×)13:00~17:00      ○○市民ホール 第二会議室         

【研修内容、概要】

・配慮児とはどのような子か。また、どう関わり、信頼関係を築いていくのか。

 保育士としてできることとは。

→研修資料P2を参照。配慮児といっても配慮する点は様々であり、保育士が決めつけてはいけない。その子の個性の1つとして、成長を見守っていく。その子の得意なこと、不得意なことと色々な面からその子を見守り、関わっていくようにすることが大切。

・保護者との関係作りで大切なことは、共感しながら保護者の話に耳を傾けること。

→ 研修資料P6参

・他園の保育士と4~5人グループになり、現在悩んでいる保護者支援と、その取り組み方についてディスカッションをした。

【感想】

今回、○○先生の話を聞いて、今までの自分の保育を振り返るきっかけとなった。配慮を必要と感じる子どもがクラスにもいるが、その保護者と上手く歩み寄れず、足並みが揃わないことに悩んでいた。今日の研修を受けて、まずは保護者に共感することから始めていきたいと思った。また、もう1人の担任とも共通認識を持ち、役割分担しながら、配慮が必要な子どもとその保護者と連携を取り、成長を見守っていきたい。

他園の先生と意見を交換する時間もあり、他園の先生と悩みを共感することもできた。実践していくには、なかなか難しい点もあるが、○○先生の話と、他園での事例などを参考に、明日からの保育に少しでも生かしていきたいと思った。


 
まとめ

 
研修報告書を記入すると聞くと、とても難しく感じるかもしれません。
 
しかし、ポイントを押さえて記入することができれば、それほど難しいことではありません。また、どんな研修にも共通して言えることは、「研修に参加する目的は今後の保育に生かすため」ということだと思います。そして、どんな時も印象に残った点だけは自分の言葉で良いので、具体的に記入するということを意識してみて下さい。この点を意識するだけで、研修報告を書きやすくなると思います。苦手意識を持たずに今後の保育に生かすためのステップアップの1つとして、楽しみながら記入できると良いですね。
 
 

    
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