【新人研修】保育士にとって重要な保護者対応とは?

 
 
保護者対応は、保育を円滑に進めていくための重要な仕事のひとつです。
たとえ新人保育士であっても子どもにとっては「先生」であり、保護者からは「保育の専門家」としてのかかわりを求められます。
入社時の新人研修で、保護者対応の基礎を伝えておくと安心ですね。
 
この記事では、保護者対応の重要性と対応のポイントについてまとめています。
ぜひ新人保育士への研修に活用してください。
 
 

保育士の保護者対応とは

 
保育士にとって保護者対応は大切な仕事のひとつです。
適切な保護者対応を行うことで得られるメリットは3つあります。
 
【3つのメリット】
・保育士と保護者の良好な関係のもと、子どもの最善の利益を保証できる
・保護者は保育士のサポートを受けながら、安心して子育てができる
・保護者が保育園を信頼し、運営に理解と協力を得られる
 
保育士が適切な保護者対応をすることで、子どもと保護者、そして保育園それぞれに大きなメリットをもたらします。
そしてそのことが保育士自身にとっても「働きやすい職場になる」というよい循環を生みだすのです。
 
新人保育士が保護者と信頼関係を築きやすいよう、保護者対応のポイントをおさえ、研修で伝えていきましょう。
 
 

保護者対応①挨拶

 
挨拶はコミュニケーションの第一歩です。
保育士にとって、挨拶は保護者対応の1番最初の行動になります。
ここでは挨拶で印象をアップする方法や、その効果をお伝えしていきます。
 
 

挨拶をする際に意識すること

 
保育士が保護者に挨拶をする場合、意識すべきポイントがいくつかあります。
以下を意識するだけで印象が変わりますので、研修では実践を交えながら伝えていきましょう。
 
【挨拶をする際に意識すること】
・笑顔
・明るくハキハキした声
・相手の表情を見る
・話すべきことがなかったか考える
 
笑顔や明るい声は、それだけで相手によい印象を与えます。
午睡中や絵本の読み聞かせなど、大きな声を出せない場面では、笑顔だけでも効果を発揮するでしょう。
 
相手の表情を見ながら挨拶をすることで、目が合うと同時に、子どもや保護者の状態をキャッチすることもできます。
保護者は仕事と子育ての両立で身体的にも精神的にも疲れている場合があります。
笑顔で「今日も元気に登園してくれてうれしい」といった思いが伝わるような挨拶ができれば、保護者対応の第一歩が成功したといえるでしょう。
 
また、話すべきことがなかったか考えるという部分は保育士ならではのポイントです。
挨拶をする前に「今日話すべきことがなかったか」と考えを巡らせます。
たとえば「昨日おやすみしていたから体調を確認しよう」「○○ちゃん、今日はケガをしたことを伝えなければ」などです。
 
挨拶のあとにすぐ配慮の言葉をつなげることで、保護者は「子どものことをしっかり把握してくれている」という安心感を得られます。
本来は「○○ちゃんのお母さんが来たら伝えよう」と事前に考えておくことですが、保育をするなかで抜けてしまうことも少なくありません。
挨拶のときに思い出す訓練をしておくことは、非常に有意義といえるでしょう。
 
新人保育士のうちや、保護者の顔を覚えるまではむずかしいかもしれませんが、研修で伝えておくと安心です。
 
 

挨拶に一言プラスする

 
挨拶のあとに一言つけ加えることで、保護者とコミュニケーションが取りやすくなります。
たとえば「おはようございます」のあとには、以下のような言葉が続けられますね。
 
【「おはようございます」のあとにプラスする一言の例】
・今日は朝、寒かったですね。
・ステキな靴ですね。
・〇〇ちゃん、お熱が下がってよかったですね。
 
子どもはもちろん、保護者にも意識を向けた声がけを行うことで、信頼関係が深まります。
お迎えの際も「おかえりなさい」「さようなら」に加えて、子どもの日中の様子を伝えることで温かい雰囲気が生まれます。
 
保護者は子どもが園でどのように過ごしていたのか知りたいと思っています。
子どもの様子を伝えることで「先生、うちの子のことちゃんと見ていてくれたんだ」という安心感・信頼感にもつながるでしょう。
 
日々の挨拶に一言加えることで、早い段階で信頼関係を築くことが可能です。
はじめは難しいかもしれませんが、プラスの一言を意識するよう新人研修で伝えましょう。
 
 

保護者対応②身だしなみ

 
保育士は、幅広い年代や性別、さまざまな考え方をもつ大人とかかわわります。
送迎に来る方も、両親、祖父母、兄弟と多種多様です。
すべての保護者から信頼を得るために、身だしなみには気をつける必要があります。

保育士の身だしなみのなかで、とくに大切なのは「清潔感」です。
新人研修では、鏡の前に立って以下の点をチェックしてみましょう。
 
【身だしなみチェック】
・化粧が濃すぎないか、子どもに付着するものでないか
・髪で表情が隠れていないか、安全に配慮した髪型か
・衣服は保育に適しているか
・袖や裾は長すぎないか
 
 

化粧が濃すぎないか、子どもに付着するものでないか

 
基本的にはナチュラルメイクであれば、大きな問題はないでしょう。
濃いリップやラメ、つけまつげやネイルなどは、子どもへの付着、はがれた場合の誤飲の心配があります。保育士としては避けることが望ましいです。
 
なかにはノーメイクの保育士もいますが、眉を整えたりベースメイクをするだけでも見た目の印象がよくなります。
保護者対応という視点からも、ナチュラルメイクがおすすめといえるでしょう。
また、日焼け止めなどは肌を保護する目的もありますので、自分に合った方法を探せるとよいですね。
 
 

髪で表情が隠れていないか、安全に配慮した髪型か

 
肩にかかる髪はまとめられているか確認しましょう。
長い髪を下ろしたままにしていると、保育士の表情が見えにくかったり、不衛生に見えたりします。
新人研修では、なぜ髪をまとめる必要があるのかという理由も合わせて伝えるとよいでしょう。
 
長い髪はまとめる、前髪は留めるといった基本事項に加え、子どもと保育士の動きにも注目してください。
ロングヘアの場合、ポニーテールなど見た目はすっきりしますが、振り返る仕草などで子どもの目に髪が入るケースがあります。
乳児クラスの場合、抱っこやおんぶなどで子どもの顔に髪がかかることもあるでしょう。
このように保育士と子どもの動きを想定して髪型を整えることで、より安全な配慮ができているといえます。
 
また、ヘアカラーも印象を大きく左右する要因のひとつです。
明るい髪色に対する偏見は昔よりも少なくなってきましたが、赤や緑といった髪色に不適切な印象を持つ方も少なくありません。
適切な保護者対応を積み重ね、保育士としての信頼を得ることで髪色が問われなくなるケースもあるでしょう。
しかし新人保育士のうちは、保護者に安心して子どもを預けてもらうためにも、清潔感を感じる髪型や髪色にすると安心です。
 
 

衣服は保育に適しているか

 
身だしなみに気をつけるためには衣服への配慮も欠かせません。
服装が自由な場合、保育に適した服装を自分で考えて選ぶ必要があります。
新人研修では、先輩保育士の衣服を参考に話したり、園でNGとする服装があれば伝えたりするとよいでしょう。
 
NGとされる服装の一例としては、露出が激しい、過度なダメージ加工、パーカーなどの帽子・ひもを子どもが引っ張ってしまう危険のある服装があげられます。
乳児クラスの場合は、ボタンなどの装飾品がNGとされるケースもあります。
子どもを抱っこする際に当たってしまうことや、外れた場合の誤飲などが考えられるからです。
 
園でエプロンやポロシャツなどのユニフォームがある場合は、清潔な状態を保つことを心がけましょう。
 
 

袖や裾は長すぎないか

 
意外と見落としがちなポイントが裾や袖の長さです。
服の裾は長すぎませんか?
ズボンの裾はひきずっていませんか?
手指が隠れてしまう袖の状態は、汚れやすく袖口もほつれやすいため、清潔感が失われてしまいます。ズボンの裾も同様です。
保育をするにも動きにくくなるデメリットがあるほか、保護者対応という視点でも不潔な印象を持たれてしまう可能性があります。
 
保護者に安心してもらうためにも、子どもの安全を守るためにも、長い袖はまくってしっかり手を出すように新人研修で教えましょう。
 
 
関連記事:【新人研修】保育士のTPOに合わせた服装の選び方
 
 

保護者対応③言葉づかい

 
保育中や保護者対応の際の言葉づかいは十分注意が必要です。
新人研修ではとくに「若者言葉」と「専門用語」、そして間違えやすい「敬語」について伝えておきましょう。
 
話しかたはすぐに上達するものではありません。ポイントを伝えつつ、言葉づかいが気になる新人保育士がいる場合は定期的に研修を実施することも考えましょう。
新人研修では保護者との会話を想定し、実際にやりとりしてみることをおすすめします。
 
 

若者言葉

 
最近は肯定的な感情も、否定的な感情も「ヤバい」の一言で表現する方が増えてきました。
もちろん保護者のなかにも「ヤバい」という言葉を使う方がたくさんいます。保護者も使っているのなら保育士も使ってもいいのかといえば、そうではありません。
言葉を選んで子育てしている保護者もたくさんいます。そして「ヤバい」という言葉を使う保護者のなかにも、保育士には適切な言葉を使って欲しいと望むかたは多いのです。
 
保育士は子どもの育ちを支える専門家です。言葉を獲得していく時期の子どもたちにどう接していくことが望ましいのか、そして世間からどう望まれているのかを考えるように教えましょう。
 
 

専門用語

 
保育士は「未満児・以上児」という言葉を日常的に使いますが、保護者にとって「未満児・以上児」は保育園に入園して初めて出会う言葉です。
そんななかで保育士から「以上児さんはこちらへどうぞ~」と声をかけられても、「異常児?」となりかねません。

このように保育士が当たり前に使っている言葉でも保護者が知らない場合もあります。もし保育の専門用語を使ってしまい、保護者が分からないようであれば、別の言葉で言い直すよう新人研修で教えましょう。
 
きちんと伝わる言葉でコミュニケーションをとることで、保護者との信頼関係は築かれていきます。
 
 

敬語

 
ベテラン保育士などは保護者対応でも敬語を使わずに話す場合がありますが、基本的には敬語を使うことが望ましいです。
学生のころに敬語を使う経験をしてこなかった場合、すぐに正しい敬語で話すことがむずかしいケースもあります。
新人研修では、まずは「です・ます」調で話すことを伝えるところからはじめましょう。
 
また、誤った敬語を覚えてしまっている場合もあります。
保護者に対して失礼な言葉づかいをしてしまわないよう、新人研修で確認しておく必要があるといえます。
 
 

まとめ

 
研修で新人保育士に伝えるべき保護者対応のポイントは以下の3点です。
 
・心のこもった挨拶
・清潔感のある身だしなみ
・適切な言葉づかい
 
新人研修では、具体的な事例をまじえながら説明するとイメージしやすいでしょう。
先輩保育士が見守りながら、新人保育士が少しずつ経験を重ね、自信をつけていけるよう支援していきたいですね。
 
 

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