保育士の新人研修に必要なことは?大切な目的と絶対にやったほうがいい内容を紹介


保育士の新人研修とは?


保育園では、働き始めの保育士に向けて新人研修を実施することがあります。
園での仕事を早くに覚えてもらい、戦力として活躍してもらうための研修や、社会人としてのマナーを学ぶ研修など、保育士の新人研修の内容はさまざまです。
なかなか内容を決めるのは難しいかと思いますが、ポイントをしっかりと抑えることができれば、園にとっても新人保育士さんにとっても意味のある新人研修にできるでしょう。

今回は、保育士の新人研修で抑えておきたいポイントや研修内容について説明していきます。
 
 

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保育士の新人研修を受ける目的

 
では、実際に保育士が新人研修を受ける目的はなんでしょうか。
新人研修を実施する会社は多数ありますが、ここでは保育士という職業において人研修を行う目的について紹介します。
 
 

保育の質を向上させる

 
保育士は経験を重ねることで技術が高まる職業のひとつですが、まだ経験のないうちは新人研修などで事前に知識を入れておくことが重要です。
忙しい毎日だからこそ、新人研修という場を設けて意識的に保育の質を振りかえり、保育士として成長していく機会を作ることが望ましいといえるでしょう。
 

仕事内容の基礎を学ぶ

 
4月になり新年度がスタートすると、園長をはじめ先輩保育士はみな忙しく、新人にひとつずつ仕事を教える時間がとりにくくなります。
そのため新人研修を実施して、仕事について基本的なことを学んでもらうのです。一度で理解することのできない項目もあるかもしれませんが、事前に基礎を学んでおくことで保育中もスムーズに動くことができるでしょう。
先輩保育士としても説明する手間が省けるので、お互いに働きやすくなるといえます。


保育士の新人研修テーマ

 
つぎに、新人研修のテーマについてです。
保育士の新人研修は、保育園によりさまざまな手法・内容で行われており、正解があるわけではありません。園の特徴によっても新人が学ぶべき内容は変わってくるでしょう。
この記事では、どの保育園でも研修内容として扱えるようなテーマを紹介していきます。
 
 

社会人としての基本マナー

 
保育士として、最も大切なことのひとつは「人とのかかわり」です。
保育園のなかで子どもたちとかかわる仕事なので、一見社会人のマナーはそこまで重要ではないと思うかもしれません。しかし実際には、保護者とのかかわり、行政や近隣施設とのやりとりなど社会人としてのマナーを必要とする場面が多くあります。
子どもたちにとっても、保育士が正しい言葉を発しているか、相手に対し不快を与えるような言動をしていないかはとても重要な環境構成の一部となります。よりよい保育を提供するために必要なことは、大人とのコミュニケーションです。
 
社会情勢もあり、社会人としてのマナーを教えてもらう機会が少なくなっています。筆者は保育園を訪れる仕事をしていますが、新人保育士と話すとマナーを知らないということが多くあります。
そこで、保育士の新人研修でぜひ取り入れてほしいのが、以下に記載する「社会人としての基本マナー」です。
対外的な印象がよくなるだけでなく、保育士同士の連携もしやすくなりますよ。
 
 

 
 

■言葉遣い、話し方

 
保育園の現場では、多くの人とかかわり連携していくことになります。そのときに、礼儀や作法といったマナーを知らずにかかわると、相手によくない印象を与えてしまう可能性があるでしょう。どのような立場の相手にも対応できるように、目上の人との言葉遣いなどを学んでおく必要があります。
 
相手の気分を悪くしない言葉遣いや話し方をすることができれば、どんな人と担任を組んでも、さまざまな性格の保護者相手にも、うまく立ち回ることができるでしょう。
外部から見られることが多い現場でもありますので、最低限のコミュニケーションの方法を教えることが、保育園全体の質の向上につながります。
 
 

■メール、電話対応


保育についての授業をしっかりと受けていても、メールや電話対応の指導をしている大学は多くありません。
そのため、保育士の新人研修では、メールや電話の対応の仕方について取り入れることをおすすめします。
 
保育園では、子どもが熱を出してしまった時や忘れ物をしてしまったときなど、保護者へ連絡する機会が多々あります。
その際に、多くの保護者は勤務中のため、要件の伝え方や質問の仕方など、適切な言葉で端的に伝えなくてはなりません。曖昧な表現や不信感を与えるような話し方をしていては、保育園の評価を下げてしまうでしょう。
また、メールのマナーや文章力を学ぶことで、対外的なメールのやりとり、そして日々の連絡帳に活きてきます。とくにメールと連絡帳は記録として残りますので、丁寧に正しい言葉遣いを心がけるように新人研修で伝えられるとよいですね。
 
 

 
 

保育士としての働く基礎


社会人マナーと同時に、保育士として働くうえでの基礎的な学びも必要です。
大学など当然保育について学んでいますが、実際に現場に立ってすぐにアウトプットできるかどうかは難しいところがあります。そこで新人研修において、保育の基礎を現場の様子と合わせて学び直すことで、自身の行動を振り返るきっかけとなるでしょう。

■園の保育方針や職務内容


現場で働き始めると、なかなか基本的なことに立ち返る時間がありません。そのため、新人研修で保育方針や職務内容についてしっかりと伝えておくことをおすすめします。新人のうちは、保育中は子どもへの対応で手一杯です。今一度、見落としている職務内容はないか、自身の保育が園での方針にあっているかを確認する手立てが必要になります。
同時に中堅・ベテランの保育士にも資料を配布することで、基礎を振り返るよいきっかけとなりますよ。


■保護者対応


子どもと遊ぶことが得意でも、保護者対応は難しいと感じている人は多いかと思います。保育園にはさまざまな事情を抱えた家庭も多く、保護者対応で体調を崩してしまう新人保育士がいるほどです。長く働き続けてもらうためにも、保護者対応について学んでおく必要があるといえるでしょう。


なかでも、事故が起きてしまったときの保護者対応や、クレームが入ったときの対処方法については、園の事例を伝えるなどして具体的なイメージを持てるようにしておくと安心です。クレーム処理は主任が担当することが多いですが、新人保育士が最初に話を受けることもあります。新人研修で学んでおくことで心の準備ができ、実際に起きた時にスムーズに対処できるとともに、保育士側の精神的負担を最小限にできるでしょう。
 
 

 
 

■子どもとのかかわり方や支援の仕方


保育実習を経験し、ある程度の知識を持っている新人保育士ですが、いざ働きはじめると子どもとどのように接してよいかわからなくなる場合があります。
担当するクラスが決まっている場合は、ペアを組む担任や前年度の担任から話を聞く場を設けることで、クラスの子どもの特徴、かかわり方のポイントなどを学ぶことができるでしょう。

また、発達支援が必要な子どもについて、なにも知らずに誤ったかかわり方をしてしまうと、それまでの積み重ねをを壊してしまう可能性があります。一人ひとりの現状や、支援の仕方、新人保育士としてどこまでかかわってよいかなども伝えられるとよいですね。
 
 

 
 

■ピアノや手遊びなどの実技

そのほか、園でよく歌われている曲や楽しんでいる手遊び、園独自の遊びや片付けのルールなども、新人保育士が知りたい情報のひとつです。
新人研修のために資料を作るなかで、園の現状を把握し、改善点を見つけることも可能です。新人だけでなく、職員全体の振り返りにも役立つでしょう。
 
 

 
 

まとめ

 
保育士の新人研修の内容は、園によってさまざまだです。今回紹介したテーマを主軸に、園での実態に応じて考えていくとよいですね。
テーマの設定や準備など、保育現場での新人研修はなかなか難しいといえます。しかし実りのある研修を実施できれば新人保育士が安心して仕事にのぞめるだけでなく、先輩保育士の仕事も減り、子どもにとってもよい保育環境を実現できるでしょう。
 
 

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見逃し配信>「新卒保育士に求められるマナーとは?~接遇マナー5原則を理解しよう~
見逃し配信>「信頼される保育者になるためには~保護者とのコミュニケーション~
 
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